史跡 七ツ石神社再建プロジェクトが始動

2018 / 01 / 26
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七ツ石神社とは

山梨県と東京都の境、標高1757mの七ツ石山頂直下に位置しています。七ツ石山の山頂は視界が開けており、石尾根からは雲取山・富士山、天気が良ければ南アルプスまで眺めることができます。
かつては甲府方面や秩父方面への交通の要衝である峠であったと言われ、山頂近くの大岩を祀る「七ツ石神社」は、狛犬を「狼」とする狼信仰の神社で関東の英雄と称される「平将門」もこの祀に祈念して落ち延びていったと地元に伝わっています。
七ツ石神社は、徒歩でしか行くことの出来ない山上にあり、氏子の高齢化・減少によって数十年前に御神体は麓に下ろされ、以来30年以上「七ツ石神社」は放置され崩壊が進んでいる状況にあります。

“地域おこし協力隊員 寺崎美紅”の活動

大学で山岳信仰を中心に研究し、「山」に携わる仕事がしたいと考えていたところ丹波山村を紹介され、地域おこし協力隊として移住。その後、以前から登山の際に気になっていた「七ツ石神社」について1年間調査を重ね残り少ない氏子の現状と失われつつある信仰文化に感銘を受け整備を決意。
元来、山岳信仰の中でも「狼信仰」を好んで追いかけてきたので、七ツ石神社の整備により観光登山の面でも、文化財保存の面でも得意分野を生かせると考えた。
「見えないものを体験すること」の出来る文化財整備を目指して活動を続けている。

再建プロジェクト 始動

平成29年より動き始めた七ツ石神社の再建ですが、これまでに地域おこし協力隊員の寺崎を中心に事前準備・リサーチを進めてきました。

① 七ツ石神社を村指定の文化財に登録

七ツ石神社を史跡として再建するにあたり、村指定の文化財に登録しかつ宗教的な活動を行わないことで自治体として整備・修復が可能となり、文化庁の定める「史跡等保存活用計画等策定費国庫補助」に該当する補助対象に出来ることから、平成29年8月末に丹波山村文化財保存審議委員会による指定を経て丹波山村指定文化財に登録されました。

② 狛犬の修復

七ツ石神社の狛犬は、通常の「唐獅子」ではなく「狼」です。これは、三峰神社(秩父)が寺院時代にその奥宮が雲取山に存在していたこと、三峰と青梅近辺への交通の要衝として七ツ石山が峠としての役割を持ち機能していたという関係性から、狼信仰で知られる三峰神社から七ツ石神社へ狼信仰がもたらされたものであると考えられています。狛犬は、推測江戸時代には七ツ石神社へ祀られ、御神体が麓に下ろされて以降ほぼ放置されるかたちで現在に至っており、その劣化状況は著しく手に触れるだけでも崩れてしまうほどで、現状のまま運搬することは不可能なことから現地にて事前修復を施さざるを得ませんでした。狛犬の事前修復及び本修復は、文化財の保存・修復を数多く手掛けてこられた 株式会社文化財マネージメント宮本氏に相談した結果、厳しい状況にも関わらずお引き受け頂き依頼することとなりました。

狛犬 事前修復の様子

1.現状の写真撮影を行った後に、ブルーシートに毛布を敷いてその上に狛犬を慎重に移動

2.ハケを使って丁寧に汚れを落とす

3.液状の利を使用して破損個所に薄紙を張り付け破損の広がりを防ぎ、その上から包帯を巻き固定

4.下山時の運搬は、二つに割れてしまっている「阿形」を毛布で包んで背負子に括り付け、また細いながらも脚が台座に付いている「吽型」は宮本氏が作成した専用の担架に脚への負担が少なくなるように寝か現状以上の破損もなく、無事に民俗資料館へ運び入れることが出来た。

現在狛犬は、丹波山村民俗資料館に移動・安置されており、本修復までの期間特別展示(予定)を待っています。江戸時代以来、100年以上振りの下山となり村人・一般に向けて公開が予定されており、歴史的な公開展示であると言えます。

今後の動向

七ツ石神社再建プロジェクトは、以下の工程を踏んで進行していきます。

  • 神社社の解体作業(平成30年3月を予定)
  • 解体後の発掘調査(平成30年4月~5月を予定)
  • 社の再建(平成30年6月~11月を予定)
  • 狛犬(レプリカ)や再建プロジェクトの工程をパネル化した資料展示を予定

これら一連の進行を随時進捗状況に併せて情報UPして参ります。

山梨県丹波山村 温泉観光課

山梨県北東部に位置する丹波山村は、人口600人を切る関東一小さな村です。
約97%を山林が占め、周囲を日本百名山の雲取山・大菩薩嶺・飛龍山など2000m級の山々に囲まれ、村の中央を多摩川の源流へと繋がる丹波川が流れており、登山・釣り・キャンプ等を目的とした観光客が訪れています。

村内には、湧出温度42度、硫黄成分を含有する温泉が湧いており、日帰り温泉施設「のめこい湯」でゆったりと温泉を楽しんでいただけます。
農産品では、原木栽培されている香り高いまいたけや固有種のじゃがいもなどが栽培されています。
また、鹿肉を利用したジビエ料理の新たなレシピの開発が進んでおり、訪れた方々へのおもてなしに注力しています。

記事一覧

丹波山村公式サイト

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